タバコの害は農薬の害
近年、喫煙者は減少していますが、肺ガンの死亡率は増加しています。
肺ガンでの死亡率が上昇している要因として、室内の空気汚染や車の排気ガスなどの大気汚染が大きく関わっていると指摘されていますが、タバコと肺ガンが無関係というわけではありません。
ニコチンよりも怖いタバコ栽培の化学物質
タバコの害でよく取り上げられるのは依存性の高いニコチンですが、そのようなタバコ自体の成分よりも、タバコ栽培に用いられる農薬や化学肥料、そして製造に使わる添加物が体の害になっている可能性にも注目されています。
タバコの葉は世界100カ国以上で栽培されていますが、その栽培には多くの農薬や化学肥料が使われ、ダイオキシンを含んだ除草剤を使用しているところもあります。タバコに火をつけると化学物質が燃え、さらに有害性の強い化学物質に変化します。それを喫煙者は吸い込んでいるのです。
タバコの製造者に農薬、添加物を公表する義務は無く、事実を知る術はありません。また、近年は国産のタバコの葉から検出される放射能の問題も取り上げられています。
オーガニックタバコという選択
一般的な「タバコの害」については、ここであえて記述は割愛しますが、愛煙家の方々には、先述した農薬や添加物の観点から、オーガニックタバコという選択肢もあります。
タバコを吸わないことが健康には一番よいとされていますが、どうしてもやめることができない場合には、このような選択肢を持っていると体への影響も変わってくるかもしれません。
奇跡のリンゴ
自然栽培を知らない人も、『奇跡のリンゴ』の話は聞いたことがあるかもしれません。
かつて農薬を使っていた木村さんは、自身の皮膚が農薬でかぶれたことでりんごの無農薬栽培に挑戦を始めました。しかし4年経ってもりんごは実りません。収入がない木村さんは、キャバレーの呼び込みなどをして生活費を稼ぎますが、極貧生活を送ります。
6年目の夏、絶望の中、死を決意し、山を彷徨う木村さんにどんぐりの木が自然栽培のヒントを与えます。そして8年目の春、畑一面にりんごの花が咲く光景を木村さんは見ることができました。その目からは涙が止まらなかったそうです。
現在木村さんのリンゴを新規購入することは出来ません。テレビ番組で取り上げられて以降、新規のお客様からの注文依頼が途切れないそうですが、木村さんが困難を極めていた時代から支えていた数千名のお客様へ届けることしか出来ないようです。
無農薬のリンゴ園にリンゴが実ったことで、木村さんが提唱する無農薬・無肥料の自然栽培を理解する人が増えました。木村さんは今、自然栽培の必要性を伝えるための講演や、各地の生産者の指導に励まれています。
全国各地に自然栽培を推進する組織が生まれている今、「農業の将来は明るい。農薬も肥料も除草剤も使わない笑顔の農業を自然栽培で取り戻そう!」と木村さんは笑顔で語っています。

