世界のオーガニック規格・表示
日本の自給率はカロリーベースで40%と先進国の中でも際立って低く、オーガニック商品も輸入に頼っているのが現状です。
海外からの輸入される有機農産物や有機加工食品に有機JASマークが付いていることがありますが、これはどういうことでしょうか?これは、日本の有機JAS基準とと同等レベルの制度があると認めている以下の国の商品には、日本の有機JAS規格が適用されているからです。
アイルランド、アメリカ合衆国、アルゼンチン、イタリア、イギリス、オーストラリア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルグ
世界では、たくさんのオーガニック認証マークがあります。世界で最も基準が厳しいことで有名なオーガニック認証に、ドイツのデメター認証があります。農場とその周囲の環境の間に適正なバランスを保つことを重視する「バイオダイナミック農法」で栽培する作物や加工品に与えられる認証です。製造から流通に関する細かい基準と、環境保護や農産物の生命力を最大限に生かす方法を用いているかが厳しく審査されます。日本でも人気のオーガニックコスメ「WELEDA(ヴェレダ)」もこの団体に加盟しています。
このような世界の認証機関に関して、いくつかここで紹介しておきます。
◆BDIH/ドイツ化粧品医薬品商工連盟

2000年に医薬品・化粧品商工業企業連盟として、世界で初めて自然化粧品の認定を行ったのが、このBDIHというドイツの団体である。自然原料や環境保護、動物実験などに関して厳しい基準を設けており、その基準をクリアした製品だけにBDIHマークの表示が許可されています。BDIHの認定基準は厳しく、認定を受けている商品は非常に安全性の高いものとして世界でも高く評価・認知されています。
コスメの製造に関しても厳しい基準が設けられており、動物実験を行わず、乳化剤や界面活性剤は”植物脂肪・ワックス・ラノリン・プロテイン”など植物由来の原料に物理的加工を加えた方法で採取すること、天然の防腐効果のある原料を用いて製品の腐敗を防ぐこと、”合成色素や合成香料・シリコン・パラフィン・その他石油製品・エトキシ化物質”は使用しないこと、放射線などによる防腐加工はおこなわないことなどがあります。
◆デメター(demeter)

デメターはドイツで一番古い民間の認証機関団体です。デメターのオーガニック基準は、シュタイナーの提唱していた「バイオダイナミック有機栽培農法」をきちんと行っているかどうかが認定基準となっております。また、生産から加工、包装、流通に至る多くの生産・物流ルートに細かな審査基準があります。世界で最も基準が厳しいオーガニック認定の1つとも言われており、ドイツでは信頼性が一番高いオーガニック食品の認証マークとして知られています。
◆ECOCERT(エコサート)

1991年にフランスで、有機栽培食品を認証するために設立されたオーガニック認定機関です。フランスにその拠点を置き、ヨーロッパを中心に世界85ヶ国以上で活動する、世界最大の国際有機認定機関です。
ECOCERTの化粧品に関する認定には、COSMECO(コスメエコ)とそれ以上に更に厳しい基準を持ったCOSMEBIO(コスメビオ)があります。
◆IFOAM(International Federation of Organic Agriculture Movements~アイフォーム~)/国際有機農業運動連盟

IFOAM(アイフォーム)は1972年に設立された、世界100カ国以上、約900団体が加盟している世界最大の民間オーガニック振興組織です。世界中で有機認定制度の普及活動や有機農業の発展のための情報提供などの活動を行っています。IFOAMが作ったオーガニック基準は国際的なガイドラインとして尊重されています。