化粧品や生活用品の化学物質が様々なトラブルを起こす可能性がある事実を学んで、いかがでしょうか。知識を持つ事の必要性や意味を感じて頂けたことでしょう。
現在では、「オーガニックコスメ」が海外を中心に注目を浴びています。
オーガニックコスメとは、前述している通り、無農薬・無化学肥料で育てられた植物を原料とすコスメのことを指します。食品同様に、無農薬・無化学肥料(有機栽培)で育てられたかどうかの認証機関が海外にはありますが、日本には現在、オーガニックコスメに関する認証機関がないのが実態です。つまり、日本国内でのオーガニックコスメの定義はあいまいなものになってしまっています。商品の中に、オーガニックであろう成分が少しでも入っていれば、「オーガニックコスメ」として謳っている商品もありますので、しっかりと成分を確認する力を身につけましょう。
オーガニックコスメの魅力
オーガニックコスメには、オーガニック食品同様に、たくさんの魅力があります。
①肌に優しい
化学物質は極力排除した自然由来の成分で生成されているコスメのため、肌の弱い方にも低刺激な商品となっています。海外の認証機関でも、製品の主原料が自然由来であることや、一定割合以上がオーガニック植物由来であることなど、しっかりと規定をさだめ管理されているため、安心して使うことができます。
②環境に優しい
こちらは有機栽培同様に、無農薬・無化学肥料で栽培された植物を使用しているため、土壌や河川などへの環境負荷が抑えられます。環境保護に対して意識の高い方にも、使用しているだけで少しづつ環境保護へ貢献することができ、オススメです。
③リラックスできる
アロマセラピーでも使用されている植物由来のエッセンシャルオイル(精油)が配合されているものが多く、スキンケアしながら、アロマ効果でリラックスすることができるのも、オーガニックコスメの魅力と言えるでしょう。
「自然派コスメ」や「無添加コスメ」との違い
自然派コスメ
自然派コスメは、ナチュラルコスメとも言われますが、化学物質を極力排除して、自然由来の成分を主に使用しているコスメのことを指します。自然派コスメに関しても明確な定義がないのが現状ですが、特にオーガニックなどの認証機関認定のものでなくても問題ないようなら、自然派コスメでも十分かもしれません。ですが、定義があいまいな分、広告で「自然派」と謳いやすいので、しっかりと成分表を確認する必要があります。
無添加コスメ
無添加コスメとは、旧表示指定成分が配合されていないコスメのことです。旧表示指定成分とは、2001年の薬事法改定前まで表示が義務付けられていた、アレルギーの危険性が認められる102種類の成分のことで、防腐剤や合成界面活性剤などが含まれます。ですので、オーガニック植物由来などではないですが、危険性のある化学物質が含まれていないという点では、身体にはよいコスメだといえます。しかし、すべての旧表示指定成分が含まれていないかは、商品によってことなるため、成分表を確認する必要があります。
オーガニックコスメの選び方
先述したとおり、日本の化粧品にはオーガニックの定義がありません。なので、一番簡単にできる見分け方としては、海外の認証機関で認定を受けているかどうかを確認することです。
主な海外認証機関としては、ECOCERT(エコサート:フランス)、COSMEBIO(コスメビオ:フランス)、BDIH(ドイツ)など、欧州系の認証機関が多くなっています。
もちろん、上記のような認証機関で認定を受けている商品だけが、あなたにとって良い物というわけではありません。オーガニックの認証を受けていないものの、十分に植物由来の成分やオーガニック原料を配合しているものもあります。また、オーガニックコスメでも、あなたの体質に合わない場合もあります。オーガニックなら絶対に安心とならず、しっかりと成分表を確認し、自分で判断できることが、オーガニックコンサルタントとしても重要となってきます。

